千葉市での障がい者グループホーム入居時の初期費用|必要な準備金額を詳しく解説

【はじめに】
「障がい者グループホームでの新しい生活、一体どれくらいの費用がかかるのだろう?」
「千葉市で入居を考えているけれど、初期費用について詳しく知りたい」
障がいを持つご本人や、そのご家族にとって、グループホームへの入居は希望に満ちた新たな一歩です。
しかし、同時に経済的な不安、特に初期費用という最初のハードルに、戸惑いを感じていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。
この記事では、そのような不安を少しでも和らげ、安心して新しい生活の準備を進めていただけるよう、千葉市の障がい者グループホームにおける初期費用について、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説していきます。
この記事を最後までお読みいただくことで…
・千葉市での初期費用の具体的な相場と内訳
・利用できる家賃補助制度や費用を抑えるためのポイント
・入居までに必要な手続きと準備するもの
これら全てを理解し、漠然としたお金の不安を解消して、具体的な準備へと踏み出すことができるはずです。
長年、障がい者グループホームの運営に携わってきた専門家として、読者の皆様の疑問や不安に一つひとつ丁寧にお答えしていきます。
1. 初期費用の概要と千葉市の特徴
まず初めに、障がい者グループホームに入居する際に必要となる初期費用の全体像と、千葉市ならではの特徴について見ていきましょう。
1-1. 千葉市における障がい者グループホームの初期費用相場
千葉市の障がい者グループホームに入居する際の初期費用は、一般的に10万円~30万円程度が相場と言われています。ただし、これはあくまで目安であり、施設の立地や設備、運営方針によって大きく変動します。
中には、初期費用が0円という施設も存在しますが、その場合、月々の家賃が相場より高めに設定されていることもあるため、入居前に総額で比較検討することが重要です。
| 項目 | 費用相場 | 備考 | 
|---|---|---|
| 敷金 | 家賃の1~2ヶ月分 | 退去時に修繕費などを差し引いて返還される保証金。 | 
| 礼金 | 家賃の0~1ヶ月分 | 大家さんへのお礼金。近年は不要な施設も多い。 | 
| 前家賃 | 入居月の家賃 | 月の途中で入居する場合は日割り計算されることが多い。 | 
| 保証料 | 家賃の0.5~1ヶ月分 | 保証会社を利用する場合に必要。 | 
| 火災保険料 | 1~2万円程度 | 2年契約が一般的。 | 
| その他 | 数万円~ | 鍵交換費用、事務手数料、寝具や家具の購入費用など。 | 
これらの費用を合計すると、千葉市ではおおよそ10万円~30万円が必要になると考えておくと良いでしょう。
1-2. 一般賃貸との比較で見る初期費用の違い
障がい者グループホームの初期費用は、一般的な賃貸アパートやマンションを借りる場合と比較すると、比較的安価に抑えられているケースが多く見られます。
一般賃貸の場合、敷金・礼金がそれぞれ家賃の1~2ヶ月分、さらに仲介手数料(家賃の1ヶ月分+消費税)などが加わり、合計で家賃の4~6ヶ月分が必要になることも珍しくありません。
一方、障がい者グループホームは福祉的な側面が強いため、礼金が不要であったり、敷金が低めに設定されていたりと、入居者の経済的負担を軽減する配慮がなされていることが多いのです。
これは、障がいを持つ方が地域社会で自立した生活を送ることを支援するという、グループホーム本来の目的に基づいています。
1-3. 千葉市特有の費用体系と支援制度
千葉市の大きな特徴として、家賃助成制度が充実している点が挙げられます。
国の制度である「特定障害者特別給付費」に加え、千葉市独自の家賃助成事業も存在し、これらを活用することで月々の家賃負担を大幅に軽減することが可能です。
初期費用そのものを直接補助する制度ではありませんが、月々の家賃負担が軽くなることで、結果的に初期費用の準備がしやすくなるというメリットがあります。この家賃助成制度については、後の章で詳しく解説します。
2. 千葉市での初期費用の内訳詳解
それでは次に、初期費用として具体的にどのような費用が必要になるのか、その内訳を一つひとつ詳しく見ていきましょう。
契約内容をしっかりと理解し、後々のトラブルを防ぐためにも、各項目の意味を正確に把握しておくことが大切です。
2-1. 入居一時金・敷金・礼金の実態
・入居一時金
一部の高齢者施設などでは高額な入居一時金が必要な場合がありますが、障がい者グループホームでは、入居一時金は原則として不要です。これは、障害者総合支援法に基づき、高額な権利金等の徴収が認められていないためです。もし高額な一時金を請求された場合は、その内容を十分に確認し、市の窓口などに相談することをお勧めします。
・敷金
敷金は、家賃の滞納や退去時の原状回復費用(お部屋の修繕費など)に充当されるためのお金で、「保証金」や「預かり金」といった名目で請求されることもあります。千葉市のグループホームでは、家賃の1~2ヶ月分が相場です。この敷金は、退去時に未払いの家賃や修繕費を差し引いた上で、残額が返還されます。契約時に、返還の条件についてもしっかりと確認しておきましょう。
・礼金
礼金は、部屋を貸してもらうお礼として大家さんに支払う費用で、返還されることはありません。しかし、障がい者グループホームでは、福祉的な観点から礼金を不要としている施設がほとんどです。
2-2. 事務手数料・保証料について
・事務手数料
入居契約の手続きにかかる費用として、数千円~数万円程度の事務手数料が必要になる場合があります。これも施設によって異なるため、契約前に確認が必要です。
・保証料
連帯保証人がいない場合などに、保証会社の利用を求められることがあります。その際に支払うのが保証料で、家賃の0.5ヶ月分~1ヶ月分、または年間1~2万円程度が一般的です。保証会社を利用することで、万が一家賃の支払いが難しくなった場合に立て替えてもらえるというメリットがあります。
2-3. 前払い費用(家賃・食費・光熱費)
契約時には、入居する月の費用を前払いで支払うのが一般的です。
・前家賃
入居する月の家賃を事前に支払います。例えば4月1日から入居する場合、3月中に4月分の家賃を支払います。月の途中で入居する場合は、日割り計算されることがほとんどです。
・前食費・前光熱費
家賃と同様に、食費や水道光熱費なども1ヶ月分を前払いで請求されることがあります。これらの費用は、施設によって実費精算の場合と、固定額の場合があります。
2-4. その他必要な初期費用
上記の他に、新生活を始めるにあたって、以下のような費用も準備しておく必要があります。
・火災保険料
万が一の火災や水漏れなどに備えるため、火災保険への加入が義務付けられていることがほとんどです。費用は1~2万円程度(2年契約)が目安です。
・鍵交換費用
防犯上の理由から、入居時に新しい鍵に交換するための費用です。1~2万円程度が相場です。
・寝具・家具・家電購入費
多くのグループホームでは、ベッドや収納家具などの基本的な備品は備え付けられていますが、テレビやパソコン、身の回りの生活用品などは自分で用意する必要があります。施設によって備え付けの備品は異なるため、見学の際に何が必要かを確認し、リストアップしておくと良いでしょう。
・引越し費用
現在のお住まいからグループホームへ荷物を運ぶための費用です。荷物の量や距離によって変動します。
3. 千葉市の家賃補助制度と初期費用軽減策
千葉市の障がい者グループホームに入居する上で、最も大きなメリットとも言えるのが、手厚い家賃補助制度です。
これらの制度をうまく活用することで、月々の負担を大きく減らすことができます。
3-1. 特定障害者特別給付費(国の制度)
これは国の制度で、「補足給付」とも呼ばれます。
低所得の方を対象に、グループホームの家賃の一部を給付するものです。
対象となるのは、市町村民税非課税世帯の方です。給付額は、施設の家賃額に応じて決まりますが、月額1万円を上限として支給されます。
3-2. 千葉市グループホーム家賃助成事業
国の制度に上乗せする形で、千葉市が独自に行っている家賃助成制度です。
これが千葉市の大きな特徴であり、利用者にとって非常に心強い支援となっています。
この制度により、国の補足給付(上限1万円)と合わせることで、家賃負担をさらに軽減することができます。
具体的な助成額は、次の項で詳しく説明します。
3-3. 市町村民税課税・非課税世帯別の補助内容
千葉市の家賃助成は、ご本人や世帯の課税状況によって助成内容が異なります。
| 世帯の状況 | 国の補足給付 | 千葉市独自の助成 | 合計助成額(上限) | 
|---|---|---|---|
| 市町村民税非課税世帯 | 上限10,000円 | 家賃額から1万円を引いた額の1/2(上限あり) | 家賃額に応じて変動 | 
| 市町村民税課税世帯 | 対象外 | 家賃額の1/2(上限あり) | 家賃額に応じて変動 | 
【例:家賃5万円のグループホームに入居する場合(非課税世帯)】
1.国の補足給付: 10,000円
2.千葉市の助成: (50,000円 - 10,000円) ÷ 2 = 20,000円
3.合計助成額: 10,000円 + 20,000円 = 30,000円
4.自己負担額: 50,000円 - 30,000円 = 20,000円
このように、制度を活用することで、家賃の自己負担額を大幅に抑えることが可能になります。
ただし、助成額には上限が設けられており、家賃額や所得状況によって変動するため、必ずお住まいの区の保健福祉センターに確認してください。
3-4. 申請方法と必要書類
これらの家賃助成を受けるためには、申請手続きが必要です。
1.相談: まずは、お住まいの区の保健福祉センター(高齢障害支援課)や、相談支援事業所に相談します。
2.申請: 申請書や賃貸借契約書の写しなど、必要書類を揃えて窓口に提出します。
3.決定: 審査が行われ、支給が決定されると通知が届きます。
申請には、障害福祉サービス受給者証や賃貸借契約書などが必要となります。手続きが複雑に感じるかもしれませんが、グループホームのスタッフや相談支援専門員がサポートしてくれますので、安心して相談してください。
4. 入居手続きに必要な準備と書類
障がい者グループホームへの入居は、一般的な引越しとは異なり、いくつかの福祉的な手続きが必要になります。
ここでは、入居までに必要な準備と書類について、順を追って解説します。
4-1. 事前準備が必要な書類一覧
スムーズに手続きを進めるために、以下の書類を事前に準備しておくと良いでしょう。
①障害者手帳: 身体障害者手帳、療育手帳(愛の手帳)、精神障害者保健福祉手帳など。
②障害福祉サービス受給者証: グループホーム(共同生活援助)の利用に必要です。
③健康保険証
④印鑑
⑤収入を証明する書類: 年金振込通知書、給与明細など。
⑥健康診断書: 施設によっては提出を求められます。
これらの書類は、申請手続きや契約時に必要となりますので、すぐに取り出せるようにまとめておきましょう。
4-2. 障害福祉サービス受給者証の取得方法
障がい者グループホームに入居するためには、「共同生活援助」のサービス利用を認める「障害福祉サービス受給者証」が必須です。
【受給者証の取得フロー】
1.相談・申請: お住まいの区の保健福祉センター(高齢障害支援課)の窓口で、グループホームを利用したい旨を伝え、サービスの利用申請を行います。
2.障害支援区分の認定調査: 職員による聞き取り調査(アセスメント)が行われ、心身の状況や生活環境などから、どのくらいの支援が必要かを示す「障害支援区分」が判定されます。
3.サービス等利用計画案の作成: 後述する相談支援事業所に依頼し、「サービス等利用計画案」を作成してもらいます。
4.支給決定・受給者証の交付: 提出された計画案などを基に、サービスの支給が決定され、「障害福祉サービス受給者証」が交付されます。
この手続きには、1〜2ヶ月程度かかる場合があるため、入居を考え始めたら、早めに動き出すことが大切です。
4-3. サービス等利用計画の策定プロセス
「サービス等利用計画」とは、ご本人がどのような生活を送りたいか、そのためにどのような福祉サービスが必要かをまとめた、いわば「支援の設計図」です。
この計画は、「指定特定相談支援事業所」に所属する「相談支援専門員」が、ご本人やご家族と面談を重ねながら作成します。
・ご本人の希望のヒアリング: 「どんな暮らしがしたいか」「どんなことに挑戦したいか」など、ご本人の思いを丁寧に聞き取ります。
・課題の整理: 生活する上での課題や、必要な支援について整理します。
・利用するサービスの検討: グループホームの利用を含め、日中活動(就労支援など)やその他のサービスを組み合わせたプランを考えます。
・計画案の作成と提出: ご本人の同意を得た上で、計画案を作成し、市区町村に提出します。
この計画があることで、一人ひとりに合った、一貫性のある支援を受けることができます。
4-4. 相談支援事業所との連携手順
相談支援事業所は、グループホーム探しから入居後の生活まで、一貫してサポートしてくれる頼れるパートナーです。
1.事業所を探す: 区の窓口で事業所のリストをもらったり、インターネットで検索したりして、相談先を探します。
2.契約: 利用したい事業所が決まったら、契約を結びます。
3.面談・計画作成: 上記のプロセスを経て、サービス等利用計画を作成します。
4.グループホーム探し: 相談支援専門員が、ご本人の希望や特性に合ったグループホームを一緒に探してくれます。施設の見学や体験入居にも同行してくれることが多いです。
5.入居後もサポート: 入居後も定期的に面談を行い、生活に困りごとがないか、計画通りにサービスが提供されているかなどを確認し、必要に応じて計画の見直し(モニタリング)を行ってくれます。
「どこに相談すればいいか分からない」という方は、まずはお住まいの区の保健福祉センター(高齢障害支援課)に問い合わせてみましょう。
5. 千葉市内のグループホーム初期費用実例
ここでは、より具体的にイメージしていただくために、千葉市内における障がい者グループホームの初期費用の実例を、エリア別や施設タイプ別にご紹介します。
5-1. エリア別(中央区・花見川区・稲毛区・若葉区・緑区・美浜区)費用比較
千葉市内でも、エリアによって家賃相場が異なり、それに伴い初期費用も変動します。
・中央区・美浜区
交通の便が良く、商業施設も多い人気のエリアです。そのため、家賃相場が他の区に比べてやや高くなる傾向があり、初期費用も20万円~30万円程度になることがあります。
・花見川区・稲毛区・若葉区・緑区
比較的落ち着いた住宅街が広がるエリアです。家賃相場が手頃な施設も多く、初期費用も10万円〜20万円程度に抑えられるケースが見られます。
ただし、これはあくまで一般的な傾向です。駅からの距離や築年数、居室の広さなどによっても費用は大きく変わるため、エリアだけで判断せず、個々の施設の条件をしっかりと確認することが重要です。
5-2. 施設タイプ別初期費用の違い
障がい者グループホームには、いくつかのタイプがあり、それによっても費用が異なります。
・介護サービス包括型
主に夜間や休日に、入浴や食事などの介護サービスを提供するタイプです。比較的、中重度の障がいがある方が多く利用されています。
・外部サービス利用型
介護が必要な場合は、外部の居宅介護事業所などのサービスを利用するタイプです。比較的、軽度の障がいがある方が多く、自立度の高い方向けと言えます。
・日中サービス支援型
24時間体制でスタッフが常駐し、日中も支援を受けられるタイプです。短期入所(ショートステイ)の機能も併設されていることが多く、より手厚い支援体制が特徴です。
一般的に、日中サービス支援型のように支援体制が手厚い施設は、人件費などがかかるため、家賃や管理費が高めに設定される傾向があり、それに伴い初期費用も高くなる可能性があります。
5-3. 実際の入居者の費用負担事例
【ケース1:Aさん(20代・精神障がい・非課税世帯)】
・入居先: 若葉区のグループホーム(家賃45,000円)
・初期費用内訳
敷金: 45,000円(家賃1ヶ月分)
前家賃: 45,000円
火災保険料: 15,000円
その他(寝具購入など): 20,000円
合計: 125,000円
月々の家賃負担(助成適用後)
家賃45,000円 - 国の助成10,000円 - 千葉市の助成17,500円 = 自己負担17,500円
【ケース2:Bさん(30代・知的障がい・課税世帯)】
・入居先: 中央区のグループホーム(家賃60,000円)
・初期費用内訳
敷金: 60,000円(家賃1ヶ月分)
保証料: 30,000円(家賃0.5ヶ月分)
前家賃: 60,000円
火災保険料: 20,000円
引越し費用: 30,000円
合計: 200,000円
月々の家賃負担(助成適用後)
家賃60,000円 - 千葉市の助成30,000円 = 自己負担30,000円
このように、個々の状況によって初期費用や月々の負担額は大きく異なります。
これらの事例はあくまで参考とし、ご自身の状況に合わせてシミュレーションしてみることが大切です。
6. 初期費用を抑えるための準備とポイント
初期費用は決して安い金額ではありません。
ここでは、少しでも負担を軽減するために、事前にできる準備と知っておきたいポイントをご紹介します。
6-1. 入居前に確認すべき費用項目チェックリスト
見学や契約の際には、後から「こんな費用も必要だったのか」と慌てないように、以下の項目を必ず確認しましょう。
【初期費用チェックリスト】
□ 敷金(保証金)は家賃の何か月分か?
□ 礼金は必要か?
□ 事務手数料はいくらか?
□ 保証会社の利用は必須か?その場合の保証料は?
□ 火災保険料はいくらか?(契約年数も確認)
□ 鍵交換費用は必要か?
□ 前払いの家賃・食費・光熱費の内訳は?
□ 退去時の原状回復費用の負担ルールは?
□ 備え付けの家具・家電は何か?(自分で購入が必要なものをリストアップ)
これらの項目をプリントアウトして持参し、一つひとつ確認しながらメモを取ることをお勧めします。
6-2. 複数施設の見積もり比較方法
一つの施設だけでなく、必ず2~3ヶ所の施設を見学し、見積もりを取りましょう。その際、 総額だけでなく、内訳を比較することが重要です。
・初期費用0円のカラクリ: 初期費用が無料でも、月々の家賃や管理費が相場より高くないか?
・管理費・共益費の内容: 管理費には何が含まれているのか?(清掃費、消耗品費など)
・食事の提供方法: 食費は固定か、食べた分だけか?自炊は可能か?
これらの点を比較検討することで、ご自身のライフスタイルや経済状況に最も合った施設を見つけることができます。
6-3. 家族・支援者との費用分担計画
ご本人の収入(障害年金や工賃など)だけで初期費用や月々の費用を賄うのが難しい場合も少なくありません。
その場合は、決して一人で抱え込まず、ご家族や支援者と事前にしっかりと話し合い、誰がどの部分を負担するのか、具体的な計画を立てておくことが大切です。
・初期費用は家族が支援する
・月々の家賃の一部を援助する
・生活用品の購入をサポートする
…など、協力体制を築いておくことで、ご本人も安心して新生活をスタートできます。
6-4. 緊急時の費用確保方法
生活保護を利用している方や、貯蓄が少なく初期費用の準備が難しい場合は、「住宅確保給付金」という制度を利用できる可能性があります。これは、離職などにより住居を失うおそれのある方などを対象に、家賃相当額を支給する制度ですが、障がいのある方も対象となる場合があります。
また、社会福祉協議会が行っている「生活福祉資金貸付制度」など、公的な貸付制度もあります。
これらの制度の利用には条件があるため、まずは区の保健福祉センターや社会福祉協議会、相談支援事業所に相談してみてください。
7. 千葉市での相談窓口と支援体制
障がい者グループホームへの入居準備は、費用面だけでなく、手続きなど分からないことも多く、不安を感じるかもしれません。
しかし、千葉市には頼れる相談窓口がたくさんあります。
一人で悩まず、専門家の力を借りましょう。
7-1. 千葉市障害者自立支援課への相談方法
千葉市役所にある障害者自立支援課は、市全体の障がい福祉サービスを統括している部署です。
制度全般に関する問い合わせや、どの窓口に相談すればよいか分からない場合などに、総合的な案内をしてくれます。
7-2. 各区役所での相談サービス
最も身近な相談窓口は、お住まいの区の保健福祉センター(高齢障害支援課)です。
- 中央区保健福祉センター 高齢障害支援課
 - 花見川区保健福祉センター 高齢障害支援課
 - 稲毛区保健福祉センター 高齢障害支援課
 - 若葉区保健福祉センター 高齢障害支援課
 - 緑区保健福祉センター 高齢障害支援課
 - 美浜区保健福祉センター 高齢障害支援課
 
ここでは、障害福祉サービス受給者証の申請受付から、家賃助成の手続き、相談支援事業所の紹介まで、入居に関するあらゆる相談に対応してくれます。まずは電話で予約を取ってから訪問するとスムーズです。
7-3. 民間相談支援事業所の活用
前述の通り、指定特定相談支援事業所は、グループホーム探しから入居後の生活までをトータルでサポートしてくれる心強い存在です。
中立的な立場で、ご本人の希望に沿った施設選びを手伝ってくれます。
利用料は無料ですので、積極的に活用しましょう。
7-4. 入居後のアフターサポート体制
グループホームでの生活は、入居がゴールではありません。入居後も、グループホームのスタッフ(世話人や生活支援員)が日々の生活の相談に乗ってくれます。
また、相談支援専門員も定期的に訪問(モニタリング)し、生活に変化はないか、困っていることはないかなどを確認し、必要に応じて関係機関と連携してくれます。このように、多くの人がチームとなって、あなたの新しい生活を支えてくれます。
8. よくある質問と注意点
最後に、初期費用に関してよく寄せられる質問と、トラブルを避けるための注意点をまとめました。
8-1. 初期費用に関するよくある疑問
Q1. 障害年金だけで初期費用を支払うのは難しいです。どうすれば良いですか?
A1. まずはご家族や支援者に相談してみましょう。それでも難しい場合は、社会福祉協議会の貸付制度や、分割払いに対応してくれる施設がないか探してみるのも一つの方法です。諦めずに、相談支援事業所や区の窓口に相談してください。
Q2. 敷金は全額返ってきますか?
A2. お部屋をきれいに使っていれば、クリーニング代などを差し引いた上で、ほとんどが返還されるのが一般的です。しかし、壁に穴を開けてしまったり、設備を壊してしまったりした場合は、その修繕費用が差し引かれます。契約時に、原状回復の範囲についてもしっかりと確認しておきましょう。
Q3. 体験入居の費用は初期費用に含まれますか?
A3. 体験入居の費用は、初期費用とは別で、利用した日数分を支払うのが一般的です。料金は施設によって異なりますが、1泊数千円程度(食費・光熱費込み)の場合が多いです。体験入居は、施設の雰囲気や他の利用者との相性を確認する絶好の機会ですので、積極的に利用することをお勧めします。
8-2. 費用トラブルを避けるための注意点
契約書は隅々まで読む
契約書や重要事項説明書は、分からない言葉があっても流さずに、スタッフに質問して、内容を完全に理解してから署名・捺印しましょう。特に、費用に関する項目と、退去時の条件は重要です。
口約束は避ける
「この費用はサービスしておきますね」といった口約束は、後で「言った・言わない」のトラブルになりがちです。大切なことは、必ず書面に残してもらうようにしましょう。
領収書は必ず保管する
支払った費用の領収書は、すべて保管しておきましょう。退去時の精算などで必要になる場合があります。
8-3. 退去時の費用精算について
グループホームを退去する際には、敷金の精算が行われます。
原状回復費用: 通常の使用による汚れや傷(経年劣化)を超える、入居者の故意・過失による損傷の修繕費用が請求されます。
クリーニング費用: 契約書に特約として記載がある場合は、クリーニング費用が差し引かれることがあります。
日割り家賃の返還: 月の途中で退去した場合、支払い済みの家賃から日割りで返還されるかどうかも、契約内容によります。
退去時に思わぬ費用を請求されて困ることのないよう、入居時の契約内容の確認と、お部屋を丁寧に使用することを心がけましょう。
【まとめ 】
未来への一歩を、安心して踏み出すために
この記事では、千葉市で障がい者グループホームへの入居を検討されている方に向けて、初期費用をテーマに、その相場から内訳、費用を抑えるための制度やポイントまで、詳しく解説してきました。
初期費用は、決して小さな負担ではありません。しかし、千葉市には手厚い家賃助成制度があり、多くの支援者があなたの新しいスタートを応援してくれます。
大切なのは、一人で抱え込まず、早めに専門家に相談し、正しい情報を得て、計画的に準備を進めることです。
この記事が、あなたの不安を少しでも軽くし、希望に満ちた未来への一歩を踏み出すきっかけとなれば、これほど嬉しいことはありません。
千葉市で障がい者グループホームをお探しなら「千葉SMILEHOUSE」へ
私たち「千葉SMILEHOUSE」は、千葉市内で複数の障がい者グループホームを運営しています。
安心の費用設定: 入居者様の負担を少しでも軽減できるよう、分かりやすく安心の費用設定を心がけています。
手厚いサポート体制: 経験豊富なスタッフが、入居手続きから日々の生活、将来の自立まで、一人ひとりに寄り添い、丁寧にサポートします。
明るく家庭的な雰囲気: 「ただいま」と言える、温かく家庭的な環境で、自分らしい暮らしを実現できます。
「もう少し詳しく話を聞いてみたい」
「実際に施設の中を見てみたい」
そう思われた方は、どうぞお気軽に「千葉SMILEHOUSE」までお問い合わせください。
費用に関するご相談だけでも大歓迎です。あなたからのご連絡を、スタッフ一同、心よりお待ちしております。
お電話でのお問い合わせはこちらから
受付時間: 月曜~日曜 8:00~17:00
留守電の場合はお名前とグループホームについてご質問がある旨をお伝えいただけますと、折り返しご連絡させていただきます。

投稿者プロフィール

- スマイルハウスのスタッフ森です。施設内の様子など定期的に投稿していきます。
 







